新型コロナ(デルタ株)について2021年8月14日

新型コロナ(デルタ株)が成城でも流行しています。7月中旬くらいから急増しています。従来の新型コロナと比べ感染力が強くワクチン接種をしていても感染します。当院でもワクチン接種後の陽性例を確認しています。症状だけでは普通の風邪と区別することが全く不可能なため厚生省・東京都からの要請もあり積極的にPCR検査を行っています。鼻水、のどの痛み、発熱、咳、倦怠感などがある患者さんは症状が軽くても受付で必ずお伝えください。風邪のような症状がでているがどうしてもPCR検査を受けたくない方には発症から10日間の自宅待機をお勧めします。

  • 現在世田谷区では感染者の急増で保健所のキャパシティーを超えていて、クリニックからPCR陽性の報告を行っても2~3日は保健所からの連絡がない状態です。早めに診断をしてより早く保健所に報告を行うことが、重症化した場合に早く入院できる方法と考えます。
  • デルタ株は若くても重症化することがあります。重症化しない可能性のほうが明らかに高いですが普通の風邪とは違います。
  • 自己判断でアレルギー性鼻炎の鼻水と思っていてもPCR検査をすると陽性が出る場合があります。*ウイルス性上気道炎(新型コロナを含む)の初期はアレルギー性鼻炎と同じようなサラサラで透明な鼻水が3~5日続くことがあります。
  • ワクチンを打っていても感染することがあります。*現在のワクチンは効果はありますが、デルタ株用に設計されていませんので、ファイザーワクチンではデルタ株に対して感染予防効果は50%もないことが報告されています。モデルナワクチンは70%程度です。
  • 発熱のないごく軽いのどの痛みでもPCR陽性が出ることがあります。
  • 現在は成城付近で小児の感染する可能性が高いと考えています。
  • 新型コロナは「普通の風邪」という先生もいますが、①新型コロナ患者さんを診たことがない②軽症の新型コロナ患者さんしか知らない③救急外来やコロナ病棟などに知り合いがいなくて、コロナ受け入れ病院の現実を知らない。などと思われます。